Yale SOMはそのミッションに基づき、他のビジネススクールと比較して独自性の高いプログラムを提供しています。特徴的なポイントを3点ご紹介します。

1.) Integrated Curriculum

  • Yale SOMの1年目は主に必修授業の履修が中心、2年目はほぼ全科目自由選択となります。1年目秋学期前半の必修科目はOrientation to Management、1年目秋学期後半~春学期の必修科目はOrganizational Perspectivesという二種類のコースで構成されており、1年生の秋学期前半にはOrientation to Managemenとして、会計学、ミクロ経済学、統計学、交渉、チームマネジメント等、その後の授業履修に向けた基礎となる内容を学びます。(会計・経済学・統計学は事前の試験によって免除も可能)
  • 1年生の秋学期後半~春学期にかけてはYale SOMの特徴であるOrganizational Perspectivesを学びます。従来型のカリキュラムでは「マーケティング」「ファイナンス」といった科目として個別に教えられているような内容を、SOMのOrganizational Perspectivesにおいては、Employee/Innovator/Operations Engine/Sourcing and Managing Funds/Competitor/Customer/Investor/The Global Macroeconomy/State and Societyなど、様々な視点から横断的に学ぶことになります。多くのコースでは異なる専門の教授陣が連携して授業を担当します。
  • 1年生の春学期後半にはコアコースの集大成として、The Executiveという科目で様々なケースに取り組むことになります。様々な科目の教授が連携し、それまでの必修授業で学んだ内容を実際のケースに応用して理解を深めます。
  • 1年生の春学期からは選択科目が履修可能となり、2年生はほぼすべてが選択科目となります。SOMは"the business school that is most integrated with its home university"であることを目標の一つとしており、選択科目ではYaleの他学部の授業も自由に履修することができます。

 ※上記は2017年時点の内容です。最新の内容についてはYale SOMの公式HPをご参照ください。

 ※各科目のつながりの詳細については、「Yale SOMのIntegrated curriculumの全体像」をご参照ください。

(上)Yale SOM MBA1年目の流れ

(下)Integrated Curriculumの全体像 


2.) The Best Source of Elevated Leaders for All Sectors and Regions

  • Yale SOMは、学生の出身国の多様化を進めており、インターナショナルの学生比率が高い(Class of 2019は45%)です。経歴も、コンサルティングファームや投資銀行など特定の業種に偏ることなく、NPOや政府などパブリックセクターを含め多岐に亘ります。これにより、授業内でのダイナミックな議論や授業外での交流を通して、多様な価値観が共有されます。また、"Educating leaders for business and society"をミッションとして掲げていることもあり、社会的問題に対する関心が高い学生が多いこともSOMの特徴の一つです。
  • カリキュラムの中で、グローバルなビジネスリーダーを育成することが強く意識されています。授業で取り扱われる例では、アメリカ企業に偏ることなく、アジアやヨーロッパの企業も積極的に取り上げられます。また、学生は、Global Study Requirementという要件を充たすことが必須とされており、International Experience (事前にリサーチを行った上で、教授同伴で10日前後のビジネストリップを実施)、Global Network Week(海外のビジネススクールで一週間程度のプログラムに参加)、International Exchange(1セメスターの交換留学)などのプログラムに必ず参加することになります。
  • Yale SOMは、Global Network for Advanced Managementという国際的なビジネススクールネットワーク(25ヶ国・27のスクールが加盟)の中核スクールとして、学生が国際感覚に磨きをかけることのできる機会を提供しています。実際に、他のMBAスクールと授業を共同で開催したり、リソースを共有したりするなど様々な取り組みをしています。

3.) Connectivity with Yale University

  • Yale SOMの魅力の一つは、Yale大学全体との連携の強さです。MBAの学生もElectiveとして(講師の許可があれば)無制限に他学部・大学院の講義を履修することができます。イェール大学の大半の建物には徒歩で移動できる距離にあることもあり、多くの学生がSOM外の講義を履修しています。(外国語やプログラミング等が人気のようです)また、他学部の学生もSOMの授業を受講し、議論の内容に広がりや深みを加わえています。
  • 各学部の設備や、卒業生とのコネクションも含めた人的リソース、各種イベント(スピーカーシリーズ、ケースコンペティション、文化系イベント等)へのアクセスがあります。在学中から卒業後も含め、イェール大学全体が保有する巨大なコミュニティやリソースを活用できます。